プロ野球

俺達はすごい!今シーズン躍進確実な西武の中継ぎ陣を紹介

(写真=今シーズンは強力な中継ぎ陣を駆使して3連覇に挑む辻発彦監督。日刊スポーツより。)

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今回は、2020年シーズンに躍進が確実な西武ライオンズの中継ぎ陣を紹介します。
西武と言えば、圧倒的な得点力を誇る”山賊打線”で打ち勝つ野球をイメージします。しかし、秋山翔吾選手(現シンシナティ・レッズ)が抜けた2020年シーズンでは、得点力の維持も難しくなってきました。

一方、投手陣はリード・ギャレット投手の獲得と宮川哲投手のドラフト1位指名により格段に強化されました。本記事では西武の中継ぎ陣から、主力5投手を紹介します。

セットアッパー①平井克典

開幕が遅れて休養十分?今シーズンも大車輪の働きが期待される平井投手。日刊スポーツより。

西武の中継ぎ陣で、まずトップを切るのは平井克典投手です。平井投手といえば、2019年の働きは記憶に新しいものです。

2019年に81試合を投げたことで、2020年シーズンの活躍は難しいのではないかという声も上がっていました。しかし、開幕が3ヶ月遅れたことで平井投手にはプラスに作用しました。休養十分となり、開幕にしっかりと照準を合わせた調整ができたようです。

平井投手の投球スタイルは、相手打者の左右を問わずスライダーを投げ込んでいくものです。そこにシュート回転するストレート、フォーク、カットボールを混ぜて相手打者を幻惑していく技巧派です。

2020年シーズンでは、登板過多にならないよう首脳陣が管理すれば数字は自ずとついてくるでしょう。

平井克典の課題

平井投手の課題は、スライダーに依存しすぎる点です。
時折スライダーの制球を乱し、四球を出してしまいます。球威がある方ではなく、ランナーを溜めて痛打を喰らうリスクを伴う投球スタイルです。

ただ、開幕してからは森友哉捕手との共同作業で、打者との駆け引きに勝っているように見えます。今後も森選手や岡田雅利捕手との共同作業で、相手を翻弄し続けたいところです。

セットアッパー②リード・ギャレット

西武の中継ぎを支える剛腕、リード・ギャレット。
写真はサンスポ。

2020年シーズンにおいて、西武の中継ぎ陣に欠かせない存在がリード・ギャレット投手です。
ギャレット投手は推定年俸5000万と格安で、シーズン前はいわゆる保険という扱いも考えられました。

しかし、メヒア選手とノリン投手の調整の遅れにより外国人枠に空きが出ると、そのまま8回を任されるようになりました。当初課題とされていた制球面も、登板する度に安定してきています。強風のZOZOマリンスタジアムにもしっかり対応しました。

ギャレット投手は、シュート回転する最速158kmのストレート、パワーカーブ、カットボール、そして豊田清コーチに教わったスプリットで空振りを奪う本格派です。カットボールはカウント球に使うことがほとんどですが、それ以外の3種類はすべてウイニングショットになります。

相手を圧倒し、一気に流れを引き寄せる投球ができるのがギャレット投手の持ち味です。

リード・ギャレットの課題

ギャレット投手の課題は、ストレートを左打者に痛打されてしまう点です。
シュート回転をしているため、左打者の内角を狙った球が真ん中に入ってしまうことがあります。

また、それを気にして左打者に制球を乱す場面も見られました。
今後疲れが溜まってきた時に、どのような投球をして凌ぐのかがポイントです。

セットアッパー③平良海馬

160kmを目指す3年目・平良投手。写真はベースボールキング。

西武の中継ぎ陣の中で活きの良さを見せるのが、高卒3年目の平良海馬投手です。
身体つきからイメージできる通りの、ゴツいストレートとタフさが武器です。

平良投手は最速158kmのストレートとカットボール、チェンジアップでねじ伏せる投球スタイルです。また、チェンジアップと同軌道のツーシームと緩いスライダーもあり、技でも抑えることができる投手です。

平良投手は緩急がなく、相手に粘られることがありますがそこで緩いスライダーを投げて三振を奪います。クイックで投げるフォームも特徴的で、タイミングの取りにくさも特徴です。

主に平井投手とギャレット投手が7回と8回を担当しますが、登板過多になると平良投手が登場します。目標の160kmに向け、腕を振り続ける若き剛腕です。

平良海馬の課題

平良投手も、制球面に課題のある投手です。
ギャレット投手と同じように、左打者に対して高めに上ずってしまうことがあります。

しかし、平良投手の方が”変な軌道ではない”ストレートを投げる分、痛打を喰らうリスクは回避しています。変化球を投げそこなっても相手の打ち損じを誘発できるストレートが、平良投手の武器になっています。

セットアッパー候補 宮川哲

宮川投手はプロでは中継ぎを居場所にする。写真は西日本新聞。

西武の中継ぎ陣における”プロスペクト”といえば、宮川哲投手です。
春先のキャンプ中に故障をしてしまいましたが、中継ぎとして開幕に間に合わせたことが功を奏しています。

東芝時代からマウンド捌きに課題があり、まずは短いイニングからプロで通用するスタイルを作ることが望まれていました。そのため、宮川投手の中継ぎ起用はまさに”適材適所”なのです。

宮川投手は150kmを超えるストレートとカットボール、パワーカーブ、スプリットを投げる本格派です。持ち球はギャレット投手とほぼ同じで、宮川投手はシュート回転しないストレートがあり、パワーカーブをウイニングショットに使います。

どの球種をとってもアマチュアではNo.1レベルでした。中継ぎで思い切り腕を振り、西武の逆転勝利に貢献します。

宮川哲の課題

宮川投手もまた、制球に課題のある投手です。
投球の際、上げた左脚を下ろしてトップを作る段階で顎が上がってしまうことがあります。これが上半身の後傾を引き起こし、リリースの際に手首が寝てしまいます。

これによって投球が高めに抜けることがしばしばあります。ただ、日によってこの傾向がまったく出ないこともあるため、そこまで深刻なものではありません。

また、プロ入り後はパワーカーブに依存した投球が見られます。
宮川投手のパワーカーブは日本人投手では屈指のものですが、ギャレット投手のように2つ目のウイニングショット、いわゆる”サードピッチ”を確立して安定感につなげたいところです。

クローザー 増田達至

安定感抜群のクローザー、増田投手。写真は日刊スポーツ。

西武の中継ぎ陣の大黒柱が、クローザーの増田達至投手です。
2018年こそ不振でしたが、それ以外のシーズンでは安定してクローザーを務めています。

増田投手は、入団時はストレートと縦のスライダーで空振りを奪うスタイルでした。しかし、今では高速スライダー、カーブ、スプリットを先発投手のように投げ分け、1イニングを組み立てて抑えます。

増田投手は紹介する5名の中でもっとも球速の出ない投手です。しかし制球が安定しており、高低を投げ分けていきます。松坂大輔投手も、「フォームを見れば投げてる球に納得する」と絶賛しています。

増田達至の課題

増田投手の課題は、絶対的な球威を持たないことです。
ギャレット投手や平良投手の後に登板すると、球威球速では見劣りしてしまいます。

これを制球力でカバーしていますが、配球も鍵になります。
2020年シーズン開幕後はストレートを多めに投げ、時折変化球で目線を外しています。このストレートの球威が落ちた時に、捕手がどのようにサポートするかが重要です。

西武の中継ぎ陣の登板数をチェック!

2020年シーズンの西武の中継ぎ陣の登板表。数字は投球回数。

2019年シーズンは平井投手の81登板があり、西武の中継ぎ陣の整備、登板管理は必須です。2020年シーズンは開幕して3週間が経過し、表のようになっています。

こうして見ると、3連投以上になったのは6月26日~30日のギャレット投手と増田投手のみとなっています。26~28日はソフトバンク戦であったため、「こうでもしないと勝てない」というやむを得ない事情もありました。ただ、6月30日の登板は避けたかったですね…。

西武はここまで先発陣が長い回を投げることができておらず、中継ぎ陣の登板が増えてきています。しかし、これは急ピッチな調整を余儀なくされたために、まだ球数を投げるスタミナができあがっていないとも考えられます。

中継ぎ陣の登板管理は、枚数が充実していることも起因し機能しています。今後は先発陣がより一層力を出し、中継ぎ陣の負担を軽減したいところです。

まとめ:西武は分厚い中継ぎ陣で3連覇を目指す

2020年シーズンの西武ライオンズは、打線だけでなく中継ぎ陣の強さで勝利をものにしています。ビハインドの展開でも宮川投手や平良投手が登板し、時には勝ちパターンの投手も継ぎ込み逆転勝利につなげていきます。

また、今回は”Aチーム”を紹介しましたが、Bチームにも森脇亮介投手、田村伊知郎投手、浜屋将太投手、伊藤翔投手らが控えています。彼らも”試合を作る”には十分なメンバーであり、たとえ負け試合であってもきっちりと締めることができます。

強力打線こそ少々鳴りを潜めていますが、その分投手力と内野手の守備力でカバーして戦っています。失点を防ぎながら逆転勝利につなげ、西武は3連覇を目指します。