野球論

キャッチャー論~捕手に必要な”4大要素”とは~

写真=現役で最高のバランスを誇る阪神・梅野隆太郎捕手

こんにちは、タッツ(@tatsuvish222)です。
今回は捕手というポジションの特異性と、捕手に必要な要素を項目別に紹介していきます。

そもそも捕手の守備が注目されるようになった背景としては、やはり野村克也氏の影響が大きいでしょうか。
しかしながら、現代野球においてはその評価方法に少々疑問も残ります。

それでは、早速捕手の守備における評価軸を見ていきましょう。

捕手の4大要素その1 キャッチング

捕手といえばその漢字にも表れているように、まずは”捕る”ことが大事です。
とは言っても、ただただ単に捕っているだけではいけません。

その考えでは、時折ストライクの投球に対してミットが垂れてしまい結果ボールと判定されてしまうことがあるからです。
このようなことは絶対にあってはならないため、「ストライクの投球は絶対ストライクにする」キャッチングができることが必要です。

そしてもう1つ大事なのが”フレーミング”と呼ばれる技術です。
これは要約すると「ストライクともボールとも言える投球をストライクにする技術」です。

この技術によって投手の結果は全く変わってきます。
そしてこの技術も現代野球ではスタンダードになりつつあるので、是非ともマスターしておきたいものです。
現役選手では石川亮選手(日本ハム)や坂本誠志郎選手(阪神)が優れていますので、興味のある方は動画をチェックしてみてください。

捕手の4大要素その2 スローイング

捕手といえばスカウトが最初にチェックするのは2塁送球でしょう。
盗塁が基本的な作戦の1つである日本では、特に重要度が増すと言えるでしょう。

試合においても、投手の投球フォームとともに最初にチェックするはずです。
盗塁は刺せないと無償で相手に先の塁を献上してしまいますし、刺せれば試合の組み立てが楽になるので捕手の皆さんスローイングは磨きましょう。
(盗塁を刺せる捕手であってもなぜか日本野球では盗塁してくるのは球界の闇ですよね)

捕手の4大要素その3 ブロッキング

”ブロッキング”という単語を聞いて「え、もうコリジョンあるよね?」と思われた方もいるかもしれませんね。
コリジョンルール導入前は間違いなくそちらの”ブロッキング”も捕手の必須要素だったでしょう。

しかしにおける”ブロッキング”とは、「ワンバウンドを止める能力」を指します。
特に日本ではフォークを決め球として投げる投手が多いですから(というか日本野球が世界に誇れる最大の強みこそフォークですから)、しっかりと前に止めて日本野球の強みを活かしてあげられる捕手になりたいものですね。

捕手の4大要素その4 リード

日本の野球関係者が捕手にまず求めること、それがリードです。
しかし筆者がここで言及するリードは、皆さんが考えるそれとは少し異なります。

筆者はリードの要素の中に”配球”は含まれないと考えます。
”lead”を英和辞典で調べると、「導く」という意味になります。

「導く」とは単に配球するのではなく、構え方であり投手への言葉掛けであったりといった”キャプテンシー”に近い部分であり、捕手の”リード”にもそこが求められるでしょう。
捕手は「グランドの監督」と喩えられるくらいですから、その役割を全うできるよう常に広い視野を持って野球や日々の生活を送りたいですね。

ここまでは捕手の守備に必須の項目を挙げていきました。
ここからは、持っていると付加価値になる要素を2つ列挙します。

捕手の付加価値その1 配球

先ほど「リードに配球は含まれない」と記述しましたが、その大きな理由として「配球を完璧にこなしても投手がそれに応えられない」要素があると考えるからです。

投手は1試合の中で全体の3分の1程度を要求通りに投球できれば、相当多い割合となります。
そうした状況の中で失点の責任が捕手の配球にあると考えるのはあまりにも理不尽ですし、捕手の4大要素にも投手にもリスペクトが足りないように感じます。

不調の投手を勝たせてあげた場合などで捕手の配球という付加価値は脚光を浴びるべきであり、失点など失敗の原因として咎められるべきものではありません。
他方、打者との駆け引きや投手の引き出しを増やしてあげられる捕手は間違いなく存在価値がありますので、プラスしておきたいところです。

捕手の付加価値その2 打撃

「捕手は守るだけでいい」とは昔は耳にしたことです。
そうやって育てられてきた捕手が多いからこそ、打撃のいい捕手はそれだけで他の捕手と差別化でき、付加価値になります。

当たり前ですが、打てなくていい選手なんて一人もいません。
そして、打てなくていいと思って野球をやっている選手も一人もいないでしょう。

そうした中で捕手の打撃を軽視することも、捕手へのリスペクトを欠いていると思います。
またなぜか打てない捕手に対して日本では逆方向へ単打を打つような指導がされますので、長打を打てるとより付加価値が高くなるでしょう。

選手には是非とも打てる捕手になることそして現状がどうであれ長打を打つことを諦めないで野球に励んでほしいです。

最後に

日本人の捕手への価値観は、はっきり言って理不尽です。
ブラック企業の考え方の投影に見えてしまいます。

そんな中で捕手のやりがいを見出すのは決して容易ではないと思います。
打てる選手に限ってなぜか「守備が悪い」とレッテルを貼られてコンバートされますし。

だからこそそうした状況に負けないで育った捕手は貴重ですし、指導者には理不尽な要求をせず「4大要素」と「付加価値」といったアプローチで伸び伸びと育ててあげることが求められます。